野狐
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野狐(やこ)

種族 キツネ
出典 民間伝承、日本随筆大成など
日本、九州
関連 管狐 、オサキ

ハク・ロク・グンの豆知識

野狐「キツネは自分が化けるより、人を化かす方が得意なんだぜ」
グン「…?どう違うの」
野狐「化かされている人には、俺の姿は違う姿に見えるが、傍から見ると俺は元の姿のままだ」
グン「じゃあ、あのリンゴも他の人には葉っぱに見えてたってこと?」
野狐「そういうこと! タヌキは自分が『化ける』、キツネは人を『化かす』だ」

エピソード


野狐は多くのキツネに当てはまる呼び方である。

(化け狐としての野狐)
キツネの階級には上から天狐(てんこ)、空狐(くうこ)、気狐(きこ)、野狐(やこ)とあり、野狐は一番低い階級である。人を驚かせたり幻を見せたり、悪さをする話が多くある。ほとんどキツネと呼ばれているため、野狐という呼び方にはあまり馴染みがない。昔話でキツネが人を化かす話も、キツネと呼ばれているが野狐に分類される。善狐(人に良いことをするキツネ、信仰されるキツネ)と比べる時に野狐と表記されることが多い。

(狐憑きとしての野狐)
九州の方では、人に憑りつく野狐の伝承が多くある。普通のキツネとは色や大きさが違い、白いとも黒いとも、大きいとも小さいとも言われる。管狐(くだぎつね)や飯綱(いづな)などの憑物と姿が似ている。人に憑くと病気のような症状が出る。野狐に憑かれると、何世代も憑かれてしまうため、「野狐飼い・野狐持ちの家」と人から忌み嫌われることもある。人だけでなく、家畜や所有物を呪うこともできる。

(中国での野狐)
中国では1000年以上生きた神通力を使うキツネである仙狐(せんこ)になるための、キツネたちの試験がある。その試験に合格するために修行中のキツネ、試験に落ちてしまったキツネを野狐と呼ぶ。


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